株式投資を始めようと勉強をしている方だったら、何度も目にする「分散投資」という言葉。
分散といってもどう分散すればいいのかわからず、結局株を買うことをためらってしまう人も多いのではないでしょうか。
今回は分散投資の視野を広げられるような記事を書いていこうと思います。
どちらがタイプ?攻撃タイプ?守備タイプ?
次の2つの文章を読んでどちらに興味が向くでしょうか。
①一つの銘柄に集中投資して、株価が10倍になり、元手1000万円が1億円になった。
②一つの銘柄に集中投資して、株価が10分の1になり、元手1000万円が100万円になった。
①に興味が向く人は、ギャンブル思考が強い人かもしれません。また、強気で思い切った行動をとる傾向がある人かもしれません。投資をギャンブルと同等に考えてしまい、リスク度外視の投資をしてしまうことには気を付けてください。実は私も投資を始めたころはこっち側でした。
②に興味が向く人は、リスクに目が向いている人だと思います。こちらを選んだ人は分散投資の必要性を理解できていると思います。もともと日本人はリスクを避ける思考をする人が多いかなと思いますが、きっとこういう思考をする人はそもそも投資に手を出さないのかもしれません。
株式投資において「資産を守る」ことがとても重要視されています。
たくさんの理由がありますが、シンプルにいうと「資産が減少すれば投資効率が低下する」からです。
分散投資の必要性
「そもそも分散投資って必要なの?」
このような疑問を抱く人もいるのではないでしょうか。
買値と売値の差で利益を狙う(キャピタルゲイン)投資でも、配当金から利益を狙う(インカムゲイン)投資でも両者共通に分散投資は必要です。なぜなら分散投資はリスク分散することだからです。
A、B、C、Dの4社があったとします。
例えばA社のみ株を400万円分購入していて、A社の株価が20%下落したとします。そうすると資産は320万円、つまり20%減少してしまいます。
しかし100万円ずつA、B、C、Dの4社を平等に購入していたらどうでしょう。A社の株が20%下落したとしても資産は380万円となります。分散されている分、資産は5%の減少で済みます。そう、株価下落の20%が4分の1に分散されているからです。
もちろん逆の値上がりの話でも同様です。しかし先に述べたように資産を守ることが第一優先であるため、分散投資はやはり重要です。
どう分散投資すべき?
一つの銘柄に集中させない、ということはご理解いただけたかと思います。
しかし!!銘柄を複数購入すれば分散投資したことに・・・なるとは言いきれません。
ててての例
保有株に外国株のアルトリアグループ(MO)とブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)があります。複数の銘柄に分散していますが同時に同様の株価の動きをしています。
なぜだかわかりますか。そう、どちらの企業も「たばこ」をメインにしているから「たばこ」に対してネガティブなニュース(だいぶ頻度が高いですが)が流れると同時に株価が下落するんです。しかもがっつり下げるし・・・配当金重視といっていてもやはり気持ちは焦ります。
つまり「同じような業種」ではなく「多様な業種」に投資することでより分散の効果が出ます。
「分散投資」=「複数の企業に投資する」×「多様な業種」
どの企業を買うべきかわからない
株式投資において銘柄分析は大切です。大切なのはわかってはいるけど手間をかけたくない、という人にはETFをお勧めします。
ETFとは・・・
ETFは株式と投資信託のメリットを合わせたもの!
ETFとはExchange Traded Fundの頭文字をとった略で、「上場投資信託」ともいいます。株式と投資信託の特徴を兼ね備えた投資商品といえばイメージしやすいでしょう。 多くのETFは、特定の指数に連動することを目指すので、シンプルでわかりやすく、個別株式1銘柄に投資をするよりも分散効果が高いのが魅力です。例えば「日経平均株価に連動するETF」であれば、日経平均の構成銘柄225銘柄を買っているのと同様の投資効果が期待でき、値動きが日経平均株価と連動することを目指して運用されています。 ETFは1口から購入することができるため、小額から手軽に投資を始められるのも魅力の1つです。
SBI証券
米国ETFはあるテーマに即した銘柄構成をしています。例えばVYMというETFです。
バンガード・米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)は、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す。FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスは、FTSEグローバル・エクイティ・インデックス・シリーズ(GEIS)の米国コンポーネントの派生インデックスであり、高い配当利回りの銘柄で構成されている。
SBI証券
組み入れ上位銘柄はJNJ(医薬品)、JPM(銀行)、XOM(資源)、PG(日用品)、T(通信)になっていて業種もまばらになっています。
VYMは「高配当」をテーマに銘柄構成をいます。年4回配当を出していて、配当利回りは3%となっています。
ETFでは信託報酬として保有していると支払いが発生しますが、米国ETFは0.1%未満もあるのでさほど気になりませんが、購入前にチェックすべき項目ですね。
ちなみにVYMは信託報酬率(経費率)0.06%と極めて低いです。
無理矢理まとめ
・投資するなら(リスク)分散投資を強く推奨する。資産を守る!
・複数の企業、そして業種も意識して分散すると分散効果が上がる。
・ETFは一つの銘柄を購入することで手軽に分散投資ができる。経費率は購入前にチェックすべし
・下落相場をチャンスととらえられるように分散投資して余裕を持とう。
life is wonderful.
